ヒマワリ/竜一郎
 
っては納められてしまった。

私は、ヒマワリになった姪を見ている。
動いているのか風に揺れているのか
どちらなのか知る手段がない。
「なにもいらない」と望むことは
とてもむつかしいことなんだな、と
独り言のようにヒマワリに呟く。
彼女は揺れる、微かに、
しかし確かに揺れている。
私は見逃すまいと心がけながら、
姪であり、ヒマワリとなった彼女の葉を
撫でるでもなく、ただ、見た。
カーテンは静かに揺れていた。
私は、飽くことがないことに、不思議だった。
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