こすもす/石川
 

大きなわたしが眠っているあいだ

小さなわたしは岩影で待っている

大きなわたしがむっくり立ちあがると

小さなわたしは手を叩いて踊りだす

中くらいのわたしは いつも宙に浮いていて

そそがれる種が束ねられるのを

巨人の掌のうえで祈っている
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