おそらく現代詩フォーラムのみんなに共通する癖/腰抜け若鶏
 
「へぇー。で、誰が金出して買うの?こんなの」

他の人は果たしてどうなのかは知らないが、
僕は頭の中で作り出したもう一人の自分とよく口喧嘩をする。

そいつからは腹の立つような一言から、
胸にグサッと刺さるような一言まで好き勝手に言われる。
もちろんその言葉を考えてるのは僕自身だ。

頭の中の出来事なので僕はそいつに猛然と反撃する。
誰の目から見ても正当でしっかり道筋を立てた論理でもって。
そうやって一人、頭の中でいつまでも議論している。

そのおかげだろう。
僕の主張はかなり偏ってはいるのだが、
論理的で客観的なものにいつも仕上がる。

そういう癖を自問自答と言うらしい。
自問自答をしている人には特殊な相が出ている事に最近気が付いた。

なんとなく近寄りがたいオーラのようなものが滲み出ている。
どこか周りの空気に適応出来ていない。
まるでその人だけがぼんやりと景色から浮き出ているみたいに。

けれどもそういう人は特別なのではなくて、
単に他と比べて数が少ないタイプの人間なだけだ。
これもやはり最近気が付いた。
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