ハミングする/
ベンジャミン
少し鼻をあげながら
彼女はハミングする
大きく手を振って
人の目なんか気にしない
悲しいことがあっても
彼女の歩く通りには花屋さんがあって
小さな花がところせましと咲いている
辛いことがあっても
彼女のハミングは
それを飛び越えてゆく
相変わらずハミングする
彼女は空も飛べそうなくらいに
浮いているけれど
そんな彼女につられるように
僕もハミングしてしまうとき
見えない何かが伝わるように
心が
触れ合った気がする
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