ツァオベライ/
嘉村奈緒
聞 こ え る べ き 音 が
聞 こ え る よ う に
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ツァオベラ
彼らの先はもう見えないほどに小さい
末尾で食事を終えた わたしの内部とわたしの食べ残した屑を追って
獣がどんどんやってくる
わたしたちはとても憧れていたよ
長い長い行列を作って
真っ白な世界よ
日がな、一日、めくれ続けていた
それから 聞こえるべき音が
聞こえるように
ツイイと
鳴くの
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