人影/生臭和尚
 
僕は愚かなので、ただ生きているだけで影を落とす。
落ちている影を拾おうとして、あすふぁるとをガリガリと引っ掻くけど
ちっとも剥がれる気配もない。

僕はいったいどうしたら良いのだろう

何をして良いのかもわからず、ただ日の下で佇んでいるけれど、
何かが来る様子もないし、何かが此処にある訳でもない。
ただ、いつまでも僕が呆然と佇み、
それを影が下からジッと見つめている。

取り敢えず歩いてみようと思った。

顔を上げると、そこは道が途切れていた。
僕は歩くのはやめた。
影は僕を見つめている。

やはり歩く事にした。

僕は、当てもなく歩き始めた。
影は黙つて僕についてきた。
君はいったい何を待っているのだろう。
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