朝色について/a.u.i.
 
金の鱗が這って朝の空を流れて
電子レンジの反復音が忙しなくこだまして
なんだ 世界の終わりを告げる鐘ってこんな感じかもな


吐いた息は規則的に白く色付き
目に見える心臓として
生きる を私に見せつける
”生きんだ あたしは、”
ドアが閉まると言うので駆け込んだ
どこでもいい どこかに垂れ流しておくれ
朝の新聞の早熟なインクの匂いがして
私は奔る景色に目を沿わせ
そういや無言はいつもこうやって
電車の窓に消えてったっけか、


昨晩もまた 絆が切れた音がしたけれど
あなたは大丈夫かな
それは誰かがそっと 絞り出すようにして泣く声であり
覚醒に絆された夜明け
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