蝋管/
あおば
蝋管蓄音機が回る
カタカタと踊る音
歌声が聞こえると
娘たちは踊り出し
いつまでも踊る
踊り疲れて眠る
眠り疲れて旅にでる
出たとこ勝負の蓄音機
てくてく歩く野の花に
カタカタ歌え青天井
着た切り雀の器量好し
晴れ着の裾を翻し
素の風が吹き巡る
北の大地を日捲って
雪降る晩は口ずさめ
灯火尽きたと背戸の門
歌を忘れて静かに眠れ
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三年くらい前の作
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