自転車泥棒/KazMi
 
高架下のトンネルで
埃かぶってた
このまま処分を待つんだなって時に
無理矢理 目を覚まされた
そいつは鍵を乱暴にぶっ壊したんだ

そして助走つけて 
まだ暗い街に走り出した
風のように

おい、待てよ一体誰だ
彼女は一言ぽつりと言った
「自転車泥棒、、、。」

彼女は必死でペダルをこいで 
息切らしながら泣いていた
対向車線を流れるヘッドライトが頬を照らすたび
光る雫が流れるのが見えた

彼女と俺は 
黒い車道を一気に駆け抜けた
彼女は泣きながら 
ペダル踏み込んでいたよ
朝焼けが空に広がると同時に目の前に海が広がって
俺達は砂浜に突っ込んで転倒し
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