教室掃除/クローバー
 
ほうきを四角い床の
ひとつひとつに這わせて
角のゴミはどーして
掃いても掃いてもでてくるんだろうと
いつまでも、掃いていたら

「よう、後輩、なにを、
 そんなに真剣にほじくりかえしてるんだよ」

と、卒業した先輩がでてきたので
気付かないふりをして
先輩をちりとりに乗せて、ゴミ箱へ入れた

「大好きでした、先輩」

ほうきを抱いて
わたしは誰もいない教室を後にした。

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