喝采のクレオパトラ/カンチェルスキス
ようなクソのこびりついた、落とせない、自分の用意に変えることのできない生活
みたいで懐かしい、溢れろ、下水、おれの便器からはじまって、
赤茶けた異物、ふさわしい悪臭を放って、おれもおまえも、ある種の異母兄弟だ、
なけなしの金をつないで、エルビス・プレスリーの割れた顎に近づいて、
酢豚にまぎれたパイナップルの酸味、ラスベガスでの、デリケートな部分のかゆみ、
ライフ、全体、おでんにほとんど近い、注射器に入り込んだ、紺色の血液、
午後の晩餐に、吉野家の持ち帰り、牛丼特盛、紅ショウガの赤みが、
近眼のおれになにやら希望に思えて、
そしておれは、街頭で受け取ったポケットテ
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