十一月のバラッド/狸亭
 

きいろあかちゃいろみどりいろどりあざやかなあき
にこやかなほほえみのかげのにがいおもいに
なぜかめをつぶりいねむりしているような
るいべのとろけるあじにからみつきまじわる
あこがれのようにとおいむかしからつづくしゅくあ
のがれたいのにどうすることもできないゆめの
ひとかけらがいつまでもからみついてあのひ
とまどっていたそのままいまだにつづくきずのあと

きのうもきょうもたぶんあしたもきえないなげき
にんげんがにんげんであるかぎりおたがいに
なぐさめたりにくんだりあまえたりしておちこむわな
るいるいたるしかばねはやがてだいちにみちる
あかるいみらいをゆめみるおさなごたち
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