ぼくはこんなにもえろい/示唆ウゲツ
おそろしく日当たりのいい部屋で
君を待っていたんです
いつかの春の南風がまだくすぶっています
ごらん木馬が揺れている
足元から湧き出てくるちからは
芽吹きのそれと良く似ていて
君を殴った最初の日と
冷蔵庫に閉じ込めたあの最後の日を思い出します
今 わたくしの視界には
理系少女が虹色のパスタでくくりつけられています
もしよかったらその肌に触れていいですか
もちろんわたくしはもう触っていますが
確信になるところで君の意思が聞きたかったのです
今から君の中にはいるのだけど
必要なものはあるかい
もしあったら電話しておくれよ
ふさがれたくちも役に立つときがきたみたいだし
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)