夢のともし火/
アマル・シャタカ
愛情なんて贅沢だ
と書かれた紙切れが一枚
くしゃっと
捨てられて
愛情が贅沢だから
愛情と書かれた紙切れも
きっと贅沢なのであって
そして
その贅沢な紙切れをくしゃっと捨てる行為も
きっと贅沢で
寒さに凍える僕は
その紙切れを拾って燃やして暖を取る
でもしょせん
紙切れ一枚
あっという間に燃え尽きて
愛情なんてそんなもの
贅沢でもなんでもない
心凍える孤独な夜の
一瞬の暖
夢見るように
すがるだけ
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