/実夜
わたしは、かわらないでしょう。
きみは、かわるのでしょう、
その差をうめられることなく、
われらは、はなれてゆくでしょう。
とうとつなせいてんに、わかれをきめて。
どれほど、たがいのりかいがふかいものであったのか
ひとつきののちに、しることでしょう。
しかし、みちはいろんなことにふさがれていて
ともにいきることはないと、
それもまたしることでしょう。
わたしは、きっとうまれかわってもきみを
えらぶことはなく、
きみは、わたしのもとにさえ
あらわれないでしょう。
パラドクスは
もう、おわりにしようぢゃないか。
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