★14 イツモメグリアウ/貴水 水海
僕は男だから
誰にも言わずひとりで
旅に出たいこともあるよ
遠い空の下で揺れ動く
自分だけの蜃気楼を信じて
子供の頃に見た夢を信じて
長い道のりでも旅に出たい
そんな僕の気持ちを知って
君は胸の中の小箱に
出逢った頃からの思い出と
待ちわびる日々を閉じ込めた
僕は我侭だったのかい
君の優しさは誰のための優しさだい
僕の思いやりは
誰のための思いやりだい
そうして
僕らの距離は遠くなった
でもいつか
甘い幻が僕たちを誘うだろう
でもいつか
僕たちの時は止まるだろう
一番
輝いていた時に
男と女は星みたいに
いつも夜空を駆け巡り
いつか心は巡り合うんだよ
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