elephant/本木はじめ
太陽は誰が奪った洪水のようにまばゆい詩歌たちいづこ?
ゆうえんち、どうぶつえんにすいぞくかんみんなほろびてしまえきみとか
ぼくはもう崩れてしまう塔の上きみの手首を紫にして
雷雪はわたしの悲恋胸元に生い茂りゆく未遂の蕾
目隠しをしたまま朝を迎えようきみが歌えばとこしえに冬
デストピア徘徊している少年と少女の知らない世界だここは
大空の根元は黒く澄んでいてもう追いつけない星の記憶は
繭を描くきみのとなりに映り込む知らない鳥の墜落を見た
passionに沈むがいいさおぼろげに大樹の幹に抱きついた冬
かんむりを被
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