雪降る夜、ある町の片隅で。/腰抜け若鶏
涙を堪えて僕は言葉をつないだ
夢の中にしか幸せと呼べるもの
見つけられなかった惨めな僕ら
守ってくれるはずの大人達は今頃
恋人と一緒にベットの中にいる
甘い囁きを交し合ってニタニタと笑い
お互いのぬくもりを全身で感じあってる
誰か誰か 見てくれ
優しさをほんの少しでいいんだ
僕らに恵んでくれ
このままじゃ僕ら凍えてしまうんだ
誰か誰か お願いだ
もう私 疲れちゃった
ゆっくりとその瞳を閉じてく
だめだ 眠っちゃだめだ
必死になって体を揺さぶった
冷たくなっていく君
搾り出すようにして声をあげる僕
雪の降りやまない ある町の片隅で
誰か誰か 耳を塞がないで
幸せをほんの少しでいいんだ
僕らに分けてくれ
このままじゃこの子が死んじゃうんだ
誰か誰か 見ないふりすんなよ
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