壱秒祭り/合耕
 
昨日まで司法書士じゃなかった
から バズーカの砲口が黄色く見えない
同じ毛モジャのバスタオルをかぶせられても
胸が張らないけど

空気圧でブルブルと 振るえてる自分の頬が
どんどん擦れるような感触になってしまう
事務所へ上がる階段が崩れるときの
逃げ方もいつも同じ
腕を回せない窓の下まで 

踏み止まってみたくなって 
でも そう言えなくても 
もっと大きなブルブルを待つ時間 すっ飛ばして
体育帽みたいな頭にも 毛モジャを移してほしい
今度こそバズーカをしっくり感じれば

5匹のムカデに分かれ 競技場で立ち止まる 
振り返って指差す壱秒
仮死状態の体を 横たえる板張りに
チューブを滑らせて指差す壱秒
広々とした廃屋を回り 何かに寄りかかる
それが何かわからないままで
指差す 壱秒を指差す
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