バーバ子、でさえ、けっきょくは書かされるざるをえない、寒い、こんな、読むべきではない、つまり、読んで.../バーバ子
アルミニウムのやうに幹がアルミニウムのやうにラメラバーラテックスといったあなたベティ・ページの姿勢ポーズを見たかい私は長音符を叩くときにキーボードに目を落としてしまう癖があるそうだ樹のぬめりだ樹のなみだの沸騰それはかなしいふつふつとだからこうやって書いて書いて書いて書いてどこに飛びだそうとしているのだこれもだれかと性をして戯れさせたりして切り裂かれたい泣きたい辿りつきたい衝動しゃうだうそれもこれも悲しい川ばかり川ばかり静か静か過ぎるだから川は段階も経ずに海へと流れてゆく今の私には樹を抱く勇気もないそれだけの太さの太さのぬめりを舐めすりよせるほどの腕の長さをもたない息は夜に巻きつく羊歯のように古代の匂いをじりじりと地熱のように性欲をいや/またキーボードに目を落とすのだこうやって今僕が今何を書いているのかわからない状態ただアルファベットを叩き続ける頭の中のなんだか身体の動きも声の厚みも性的な温みも視線の狂気ももたないつまり何色でもない声が身体のどこも聴かないだから其れなどこが聴いているのかわからない声のやうな声をどこで聴いている/ここ上磯は寒い
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