きねんび/まほし
 
わたしが

うまれてから

なみだを

 このてで

  ふくまで

ちちははは

どれほど

こころを

 ぬらした

  ことだろう


いきていく

そのしぐさの

 かげには

きおくが

 めばえる

  まえに

ねんりんの

 ように

  きざまれた

いくつもの

きねんびが

 いきづいている


あたまでは

 みんな

  わすれていても

からだの

 すみずみまで

  おぼえている


うまれて

 ないて

わらっては

 ときがひとつ

  しんだ

   ことも
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