とんでもなく/M?lodie
 
霜焼けが悪化して膨張して奇妙な色になった
自分のものとも思えない足を投げ出した
だけども履き慣れた靴を履き潰しても
元々地に着いているのかいないのかよくわからないで
「何処かに行こうとしている」つもりになっている

前に進めないで
何が足の役割なのか
だからこんな奇妙に膨張した足になったのか

磨り硝子の窓からじゃ外は見えない
だけど蛍光灯のついた部屋は
外からでも何となく温度が見えた
それでようやく其処まで歩いて行けるくらいなのに

あれ、おかしいな
指先の感覚が無くなってる

無くなってるくせにじわじわ痛くて不愉快だ

行けば行くほど違うよと言われているみたいな
それよりも早く圧迫するこの靴を脱ぎ捨てたいな

鍵が見当たらない
鍵が見当たらない
鍵が見当たらない
ようやく引っ張り出した鍵が回らない

その間にもどんどん足は感覚を無くして戸惑って
立ち竦んでしまうばかりで困っているけど

どうにも笑ってしまうんだな

あなたは時々とんでもなく優しくしてくれるので
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