夢を見すぎて悪くなった瞳/和泉 誠
 
とんどない
実際に何かをできるって自信が僕にはない

確かなもの何一つ持ってないからだよ
聞いても白ける夢や理想ばかり語るのは
この世界のものすべて虚しいって嘆くのは

すぐに手に入るものはつまらないだなんて
なんて罰当たりな

あんたは完全に忘れてしまったんだな
声だけでいい、せめて君の声を聞かせてくれ
そう言って土下座してた頃を

大切なもの見落としてはいないかい?
こんなにも君の側で見つめてくれてるんだぞ?

勝ち気なクラスメイト
憧れの先生
密かに慕ってくれてるファン達

その気になればもっと上を目指せるだとか
ここで自分を売るのがもったいないだとか

もう馬鹿なことで悩むのはやめにしようぜ?
僕は求めてる
確かなぬくもりを
今確実にそれを与えてくれるのは
やっぱり君しかいないんだ
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