幸せ自慢/本村K
 
此処から落ちたときに拾った景色
愛に飢えていた
埃を被った玩具の城

それでいい

それでいいや

愛の無い世界は
道端に寝転んでいて
溜息をこぼしては
人はそれを踏み潰して
何事も無くなって
いつも通りの一日が今日も始まって
世の中は信じられないと諦めて
癒し効果に絶対的な信頼を寄せていて

幸せの価値とか
夢や希望だとか
みんなで競い合って
パンクした自転車
内臓を見せた
そんなもんだった
戻る   Point(1)