夜の雨がすき/LEO
 
濡れるのは
おかまいなしで
傘はささない

足跡は
雨と一緒に
大地へと還る

雨が唇をふさぐから
言葉にしたいことも
足元へ、足先から

行き先は
 忘れてしまえるかしら
 渇いた風の中なら

あるいは
 流れるままに
 波間を漂うかしら

ふたたび
 それでも雨になり

この肩に
 降り下りたら
 私はそれを
 受け止めることが
 出来るだろうか


雨足が変わるたび
赤や青や黄色が
水溜りの上に揺れ
映るのは
泣いたり
笑ったり
こうして眺めてる
誰かさんみたいな
ネオンサイン

くしゃみをひとつ

今夜の雨は
すこしつめたい
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