俺は高知を着ている/---
 
おらはやらないかんことがあるけん先に帰るで
気にするこたないが
先に帰るばあよえ
待たんでええわえ
もう帰ってこんかもしれんし
また会いとなったら来るけん
心配すなや

(あたまのなかで)

お前が工場で作るもんらが
おらには光って見える
磨いて磨いてええ形になって
昔お前が授業中に消しゴムで作りよったような
どもならん彫刻みたいでよ
うれしくなる

(あたまのなかで)

きっつい陽の下でよう働きよる
熱いトンカチぶらさげて
弁当ニコニコ食べる
真っ黒んなったお前に
タオル100年分やりたい

おらはよ、頭ん中じゃあお前らとおんなじ言葉でしゃべる
頭ん中まで東京やないぞ

お前らの汗がおらに押し寄せる
いまはコップが揺れるばあ笑え
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