あなたへの手紙/和泉 誠
そう、なんだか僕も疲れたんだ
目に見えないものを信じ続けること
あるいは追いかけ続けることに飽きたのかも
僕は感じたこと、思ったことをそのまま歌にする
正直、だからこそ時にそれは鋭いナイフとなって
あなたの心を深くえぐっていたのかもしれない
だから結末の勝敗の行方はあなたに任せます
勝利も敗北も僕にはどちらも虚しい
あるいは僕の希望は日本人が愛した曖昧かもしれません
以前ははっきりしないのが許せない人間でしたが
曖昧の素晴らしさが段々分かってきました
曖昧は時を重ねると美しくなります
お互いそれぞれ別の道を歩いて
ふと振り返ると
それはきらめいていることでしょう
人生という名の妄想を走り疲れたあなたと
もう一度話をしてみたいから
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