朝はいつでもスタートライン/和泉 誠
朝はいつでもスタートライン
昨日までのレースは全部思い出
甘さと苦さが混じり合った味
今、目の前に引かれた線は
新しいスタートライン
全力でかけていこう
誰かが小声でヤジを飛ばした
現実と名付けてみた妄想
その中で借り物競走
今、これから走る未来は
間違いない僕のものだ
これまでの思い出も一緒に
見えないゴール
いつか訪れるタイムアップ
けれど走っているとき
僕は確かに僕なのだ
朝、僕はもう一度生まれる
全部を忘れてもう一度最初から
背負った思い出は前世の記憶
さあ、自分のために走ろう
そこに自分がいることを見せつけてやれ
もうその耳にヤジなんて聞こえない
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