埋もれる公園/北乃ゆき
 
1月の公園は
予想どおり
雪が積もっていて
すべり台の階段は5段目くらいまで埋もれているし
ブランコは雪で椅子が錆びないように外されているし
予想どおり
一面白い絨毯が敷き詰められている
足跡さえなく

雪のバリケードに塞がれて
公園の片隅にたたずむしかないぼくには
ただ
ただ
硬く凍る雪と
埋もれる公園が目に映る

この秋まではこの公園で遊んでいたのだろうか
遊んでいたのだろうか
ああ
遊んでいた

この秋まではこの公園で笑っていたのだろうか
笑っていたのだろうか
ああ
笑っていた


ついこの間なのに
遠く感じる思い出たち
楽しかったよ



埋もれる公園
埋もれる記憶


さよなら

次の春には
ぼくは大人になります


さよなら


さよなら僕の遊び場


さよならこどもたち




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