売れる詩の作り方/和泉 誠
自分の作った詩を
人に編集してもらうといい
できるだけたくさんの人に
ここはわざとらしいね
ここはありきたりだね
ここはもっと強くだね
ここはこっちにしよう
果たして
正体不明の作品ができあがる
書いたのは天才にちがいない
一体何を考えてるか分からん
普通ならここはこうなるはずなのに
いきなりこんな表現が出てくる
かと思えばこんな所にこんなものが
これはきっと素晴らしい作品だ
果たして
貧しい人がその欲求を満たすために書いた作品は
その書いた意味をすっかり失い飛ぶように売れる
これが売れる詩の作り方
戻る 編 削 Point(2)