内なるチカテツ/---
て
俺はまっしぐらに真っ暗闇
チカテツは浸食する
チカテツは増殖する
──反転したガードレールの向こう側から小さな時刻表が覗いている!
怯えているのは
怯えているのはどっちだ
実際
すべてのチカテツは孤独なんだ
嘘だと思うならそこの公衆電話から電話をかけてみろよ
嬉しそうに菓子折りを持って
俺たちを迎えに来てくれる
そして俺たちは抱きしめようとするけれど
轢かれてしまう
チカテツ!とつぶやきながら死ぬ
チカテツは誰とも遊べない
ゲームもキャッチボールもできない
暗闇の中で地面が消える
俺は心臓で泣く
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