「 部屋 」/椎名
 
寒いの

とっても

頭がくらくらする



何も考えられない

何もできない

わたし

こわれてる



押入れの隅で

忘れられた古い人形



聞こえてくるメロディーも

人々の笑い声も

わたしのものではなく





靴がどっかへいっちゃった

裸足じゃどこへも行けやしない



足が冷たくて

凍りそうで

そのうちこころまで

それが上がってきそう



寒いの

とっても



あったかい手で

抱き上げられたい



あとどれだけ

待てばいいの



寒い

寒いよ

ここは



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