★10 ヒトミ/貴水 水海
 
君が眼の前にいても
なぜか遠い

暖かいはずなのに
君と僕の間は
冷たい風が吹く

君が誰かを愛し始めたのは
わかっていたよ
なんとなくだけど

君の瞳のなかに
僕がいないから

僕にも秘密はあるよ

いつか打ち明けようと思ったけど
もう遅いね

であったころ
いつも君の瞳には僕がいて
僕の瞳には君がいた


僕の瞳には誰もいないよ
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