悲の舞い手/まどろむ海月
 

散りゆく影を追い
夢は螺旋を描く

振り向かれることも
交錯することもなかった
微笑みが蘇る

たゆたう まなざし
銀は舞い散るのに
光りは指から
こぼれる

触れられず
かなえられず
彷徨いの果てに
壊れたゆらぎは
痛みの舞台でまわり
燃えつづける


 我は悲の舞い手
 緋の衣を身にまとい
 鼓を打ちて
 舞いに舞う


  かなしみの谷を
  揺れながら
  きみは

  きみは
  何処に
  行くのだ










       
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