初夢・初嘘/yangjah
 
ころがってゆくならば
さいごは
ざぶんと海へ
逆さまに落ちてゆく

かろやかに舞うならば
いつのまにか
ふんわり空へ
昇り消えてゆく

生まれた時から
にぎりしめてきた
種を
両手にしっかりと
たずさえて
どんな夢にでも
どんな嘘にでも
没頭する

雑踏につぶされないように
呼吸をつめて
早足になりながらも
どこかに
わたしのからだを
しっかりと
空からつりさげる手が
いるから
なにもこわくない

おごそかで
うわっ面の
めでたさがあふれる
街をくぐりぬけて
巣へと還る


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