夢の飛行船/馬場 こういち
たくさんのひとたちの こころの宇宙から
彗星のように飛んできた ことばの粒子
たとえばそれは
ことばの大地 ことばの空気 ことばの海
神話の森 うたの川 文学の町並み
ことばの粒子でつくられた
もうひとつの宇宙
わたしのアタマから飛び出たわたしが
その風景を散歩するとき
からだは宙に浮かぶような
空を泳ぐような
たのしさ
外にある生活と
内にあることばの世界を 行き来する
不思議
わたしはそれらの世界から
だれかが見ている 空を越えて
おおきな おおきな
夢の飛行船を 飛ばしたいのです
戻る 編 削 Point(2)