夜空の下で/りぃ
とてつもなく暑い熱帯夜の夜でした
家を裸足で飛び出した少女に
行く当てなどなく
少女はただ辿りついた公園のブランコを漕ぎました
放り出された無防備な足
頬に残る涙を強引に拭うと
真っ赤な目から止めど無く余計に溢れました
とても受けとめられない感情は
涙となって流れました
泣きつかれた少女は
古びたコーヒーカップに座りました
とてもとても疲れていたので
そのまま目を瞑りました
大丈夫?
ふとそんな声が聞こえて顔を上げた少女の目の前には
見知らぬ人が覗き込んでいました
少女は怖くなりました
でもその人がどうしてこんな時間に公園にいるのか
聞い
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