朝に融ける/
健
わっていく
もう諦めた頃
朝刊の落ちる音で
明日が来たことを知らされる
昨日と同じ表情に
いつも通りのトースト
新しくも無いニュースと記事
消化しながら気付いた
一つだけいつもと違う
窓から差し込む
光の色
忘れていた空気と新しい朝
風のかわりに
子供達がはしゃいでいた
きっとすぐに消えてしまう
それを知っているから
ずっと
この景色を
眺めていたいと願った
何年ぶりかの
どこまでも白い世界だった
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