「 くねくねと 」/
椎名
胸の中でとぐろを巻くのは黒い蛇
ぶすぶすといやな煙を吐くのは腸
どちらもくねくねとのたうちまわる
美しいもの輝くもの
空へと憧れるこころとうらはらに
確かにそこに存在する自分
どちらもわたし
どちらもたにん
わたしであって
わたしではない
矛盾だらけの内面に
苦し紛れの笑顔ひとつ
こんなもんさと
口笛ひとつ
明日は明日の風が吹く
今日と昨日と明日の
別々のわたし
そして今夜は
くねくねと
のたうちまわっている
早く夜が明ければいい
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