雪と金木犀/あまくちペルノ
金木犀の香りを嗅ぎたい午前5時
もしも
雪と金木犀の香りが交ざることがあるならば
どんな香りになるだろう
季節は移り変わってゆくけれど
決して重なる事はない
リンクして手を繋ぎあって一周しても
追いかけてみても
振り向いてみても
何年待ってみても
春は秋に一生遇うことはない
冬は夏と一生出逢うこともない
悲しい朝焼け
金木犀の香りを嗅ぎたい午前5時
雪と金木犀の香りが交ざることがあるならば
どんなにいい香りがするだろう
冬と 手を繋いでいるのが見えた瞬間
また 秋は通り過ぎていってしまった
いじわる
私のお願い聞いて
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