2.詩の商品特性/いとう
 
かってのとは別次元の話ね。

 詩の市場を盛り上げる、つまり、詩(poetry)に目を向けてもらうためにどうすればいいのか。個々の詩の質を高める以外に、詩の商品力を上げるのにはどうすればいいのか。そういったことを考える場合、主体重視によるアプローチってのは、現在、明らかに失敗していると思う。「質」が大切なあまり、「質」を訴求することのみに傾倒して、あるいは質を求めるあまり訴求することすらないがしろになって、その結果、世界(と言うのは大袈裟だけど)と分離してしまった感が強いです。あー、もちろん、それを良しとする人もいますが、良し悪しとは関係なく、現象として起きているのは確か。んで、失敗はしてるけ
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