故郷へ帰る/
初代ドリンク嬢
小さな町が現れる
代わり映えのしない町
山の色だけが
季節ごとに変わる確かに変わる
それでも
山はそこにある
20歳になったばかりの姪が
駆け落ちをした
遠い遠いところへ行ってしまった
彼女はこの町が嫌だと言った
「あなたが幸せになれるのならそれでいいと思う」
私には帰るべき場所ではないけれど
故郷へ帰る
この道中が好き
長い長い
いくつもいくつも
トンネルを越えて
山の中へ
帰る
戻る
編
削
Point
(3)