冬の点描/
岡村明子
剥がれ落ちた
黄色の点描
掃いた先から
人だかり
異臭にまみれた種子
壮麗に枯れていく大木
足元に塗り込められた果肉
光が空気になる
空はだだっ広く
伸ばした枝の先に
カラス
ダンボールを抱えた男
遅い歩み
空しくなった背中にきらびやかな葉が舞う
公園に静かなときが訪れる
銀杏はふかぶかと眠りに入る
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