一つにならない/健
吐き出したくてたまらない
感情が
弱さのために
置き去りにされていく
そうして自身は守られている
紛らわす娯楽が
今は溢れていて
でも何かが残る
痛みの無いかさぶたのように
誰もが心の奥では
自分が正しくありたいと思い
否定されるのを恐れた時
進むべき信じる道
とやらは
どこにあるのだろう
認めることしかできない
誰かが肯定すれば
誰かが否定する
そういうふうに世の中はできているようで
認めることしかできない
でも
それでいいのかもしれない
たくさんの正しさと間違いが
絡まって
残るものは
それぞれの中で
確かな意味を持っているから
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