廃棄文章 #03/Monk
の町へと
君が洗濯物を干す町へと
君が油絵を描く町へと
バス停からとても遠い
最初はたどりつけなかった
かならず犬がほえた
パン屋の二軒隣、君の家へと
普段着の君を思う
とてもひどい格好なんだ
いますぐその横で
僕は枝豆をゆでてあげたい
バスが走る
土煙をあげて
バスが走る
向かい風を受けて
君の町へと
君の横顔の町へと
バスが走る
僕の
僕の鞄だけをのせて
バスが走る
待ってくれ
バス
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(15) 懐かしいお話
「世界が101匹ワンちゃんの村だったら」
世界のなかで101匹中101匹が犬です。
おしまい
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