隣人計画 4 陸鮫/
英水
夜が深呼吸して 街灯の直上に係留している
すれ違いから鳴り響く その音に
耳を共有して(人流に呑込まれる!)
目を共有して(人流に呑込まれる!)
切り立っていた
耳は逡巡していない 内へ垂直に切り立っている(頭痛)
目は逡巡していない 外へ垂直に切り立っている(頭痛)
私の相似形から 互解してゆく炎が立ち尽くし
街灯の直下に 投下されたのならば
私はもう(いずれ) 恐れることなく 呑込まれていくだろう
陸鮫の口腔へと
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