常識の常識/みしま
 
過去の中に 生を見つけだそうが
死の中に 今を見つけだそうが
常識と決めたのはどこまでも人間だ

誰に構う事無く
誰に乞うた訳じゃない

生まれた時から存在していた
認識と言う甘い枠線は 誰しもを縛りもするが
知らぬ内その身体にも巻きついている

 山の中には秩序があり
 町の中には秩序がない

あるのは人の心
記憶の中 桃色に微笑するは
その痛みと与えられるだけの愛情

時間はもうすでに無い
新たなる時間はもう時期生まれ落ちるだろう
その目で見たままを知り
感じたままを愛する事こそ
その手に託された 唯一の願い

感じる事
それを教えられてはいない
安易に手を下したがるこの世界で
人が恐れ多くも触れられずいた 僅かの領域に心

誰の中にも破れぬ心臓のごとく
居場所を譲らぬ常識よ

今は何を羨み 何を恨んだ

盲目なる声
その声を涸らし
今、目の前を見開く

心を研ぎ澄ませ
その声は よく聞こえたがる

常識はこちら
常識はこちらに 非常識との双生児

非常識との双生児
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