夕暮れ時の風/
阿麻
みじめなツラの皮を 風が愛撫する
杉木立を大きく揺り動かし
飛び去る風
信じられない、でしょう
昔と違うでしょう
だれも私を私と気づかないほど
年月を重ね
まぶしくなんて 笑えない
もう陽は傾いた
みじめな喪失だけを ここに残し
風は今頃
誰に流れ込んで 悪さしてるの
風よ 風…
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