お月さまのために/とびまる。
お月さまを見るために
君を連れて何もない場所に向かう
そこには海でもいい緑でもいい
明かりを作るものが何もなければいい
いま僕がほしいものは
君の瞳と丸いお月さまだけなのだから
君の瞳が僕をまっすぐに見つめている
そう思えるのは僕が君をまっすぐに見つめるから
お月さまがもっと近くで
君の瞳を見てごらんと
僕たちを照らしてくれている
それを君に言うとお月さまは
ひとりでさみしくないのかなと君が言った
大丈夫だよ
僕たちだけじゃなく
いろんなところでいろんな人たちが
いろんな気持ちを込めて
お月さまを見つめ返しているんだもの
だからお月さ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)