廃棄文章 #02/Monk
 
(6) 引っ越し

「俺、引っ越すんだ」
「え・・・急に・・・、どーして今まで黙ってたのよ!」
「いや、なんかか、言いづらくってさ」
「バカっ、そんな大事なこと、ギリギリまで黙ってるなんて」
「ごめんな」
「・・・で、いつ引っ越すのよ」
「明日の昼には」
「そ、そんな急に!・・・で、どこに行くのよ」
「えーと、アメリカ」
「ア、アメリカ!あの、アメリカザリガニのアメリカ!?」
「え、ま、まぁそうだけど」
「あの、ミス・アメリカのアメリカ!?」
「だ、誰それ?」
「あの、街角で肩と肩がぶつかれば互いに拳銃を抜きそれが決闘の合図、のアメリカ!?」
「いや、そんなことはな
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